POD書籍:Amazonと楽天ブックスを比較してみた

キリスト教福音宣教会のMiKです!

8月あたまにコンクエ本出版の報告をしましたが、実は印刷物の表紙がなかなか思うような色になってくれずに格闘していました。その後、本が楽天ブックスでも発売されるようになり、結論としては「楽天ブックスの品質が良い」ことが分かったので、そのあたりをまとめておこうと思います。

 

今回コンクエ本はパブファンセルフを利用して出版しましたが(他サービスとの比較記事も書いたので気になる方はお読みください)、AmazonのPOD書籍の色調整について、パブファンのユーザーガイドには、

「Amazon POD用のデジタルデータに変換する際、Amazon PODで定義された色が使われるため、結果としてPDFファイルで指定された色と100%一致する印刷結果にならないことが確認されています。(中略)Amazon PODで作られる書籍で厳密な色調整を行うのは非常に困難なのが現状です。」

と書かれています。
ほんとにその通りで、非常に困難です(真顔)。

 

最初に登録した表紙のPDFデータ(カラーモード:RGB)だと、表紙の色がとても鮮やかで綺麗に出ていたのですが(彩度が上がってる感じ)、色ムラも出てしまっていたんですよね。
 

 

 

斜めに色の境界線が見えてしまっているのです…分かります??

読む側はそんなに気にならないかも知れないですが、作者としては気になってしまい、何とかしたかったけれど、また修正して購入して確認して…というのをやっていると、すごく時間がかかってしまうし(しかも修正は月イチしかできないし)、納得いく形で修正できるかも分からないので、いったん広告させていただきました。

 

その後少ししてから改修申請をし、カラーモードをRGB → CMYKに変換した表紙データを登録しました。
「RGBでデータ登録した場合はAmazon側でCMYKに変換する」とのことだったので、こちらでCMYKに変換したデータを登録すれば、元データに近い色が出るかなと思ったわけです。補足しておくと、PCディスプレイの色はRGBですが印刷物はCMYKなので、変換しておいた方が色のズレが少なくなるはずです(詳しくはこちら)。

私が使ってる漫画ソフト(クリスタ)はRGBでしかPDFを出力できないので、チキュリア本のときはPhotoshopでカラーモードをCMYKに変換して登録したんですが、今回は私がPhotoshopの契約をやめてクリスタに一本化していたためにPDFのカラーモードを変換する術がなく(ネットの変換サービスだと画質が落ちてしまった)、RGBのまま登録したんですよね。そこで、友人の力を借りてPDFをRGB → CMYKに変換してもらって、登録しました。

こうして改修したCMYKバージョンがこちらなのですが…
 

 

うーん、CMYKにすると色ムラはなくなったものの、ちょっと彩度が低いような…。。
RGB版がとても鮮やかだったので、比較すると何だか気になる。(でもRGB版の色を見てなかったら、「こんなもんか?」と思ってたような気がします)

 

改修は月イチなので9月までできなくなり、最初のRGB版は元データよりも彩度が15くらい上がってる印象だったので、「次はRGBに戻して元データの彩度を10〜15くらい落としたら色ムラもなくなるだろうか…でも元データの彩度を落とすと販売ページの画像がくすんでしまうし…」など悶々と考えていたのですが、そんなときにパブファンから「楽天ブックスの処理が完了しました」の通知が。

楽天ブックス?!

調べてみたところ、去年12月からAmazonだけでなく楽天ブックスでもPOD本が出せるようになったということでした。全然知らなかった…(出版申請してから載るまでに1ヶ月くらいかかりました)。

そして、楽天ブックスでさっそく購入したメンバーが写真送ってくれたのですが、かなり印刷が綺麗そう!ということで自分でも購入してみました。
 

 

若干青みがかってる感じはありますが、いい感じの色になってると思いました!
贅沢言うならもうちょっと表裏の黒の色がしっかり出たらいいなと思いましたが、まぁそこまで気になりません!

あとですね、本文(モノクロ漫画部分)の質が、Amazonに比べてとても良い!!ちゃんと黒が真っ黒く印刷されている!!(Amazonは若干かすれてる?みたいに白っぽいんですよね…)
この品質、パブファンから取り寄せた見本よりも良かったですよ。
ちょっと黒インクが強すぎて白抜き部分がつぶれて印刷されてる傾向がありますが、かすれてるよりは黒がきれいな方が良いと思います。

Amazonに比べて届くまで時間がかかりますが(注文後1週間くらい)、包装もAmazonより丁寧だと感じました。

 

ちなみに、この3冊と元データを並べるとこんな感じ。
 

 

 

元データの見た目はRGBとCMYKでそこまで変わらないのに(CMYKがちょっとだけ彩度落ちてる印象)、Amazon本の色の変わり方すごいな…。なるべく実際の色が出るように撮影しましたが、実物を手に取って比較するとさらに差を感じます…。

あと、何だかAmazon本は上に偏って印刷される傾向があるように感じているのですが(上の写真を見ても、楽天本に比べてAmazon本は上部分が切れている)、楽天はちゃんと想定した領域が印刷されているように感じました。

正直、表表紙に関しては元データ(=作者が出したかった色)に一番近い色が出ているのはRGBで登録したAmazon本なのですが色ムラが…。。色ムラさえなければRGBのままいきたかったですね(泣)
まぁでも裏表紙に関してはRGBだとマグラさんが赤すぎるのですが…。。
色だけでなく印刷や紙の質など、総合的に判断すると、CMYKの楽天ブックスが一番良さそうでした。

 

ということで、今後は楽天ブックスで購入することをおすすめします!

いや最初に言えよ!って感じですが、そもそも楽天ブックスでも販売されるなんて知らなかったですし、この結論出すまでに作者も3冊購入しております^^;(なので許してください…)

 

 

余談ですが…

CMYKデータに差し替えたAmazon本を確認のため購入する際、せっかくだからパブファンの著者優待サービス(Amazonで販売中の本を安く買えるサービス…だが送料がかかるので購入冊数が少ないとそんなに安くならない)で購入してみたんですよね。8〜10日で発送と書いてあるのですが、お盆を挟んだからか届くまでに丸2週間かかりました。

そして届いた本を確認したところ、とても綺麗な印刷で…
って、Amazonじゃなくて、

パブファン、お前が印刷するんかい!!!

こっちは読者さんの手元に届くAmazonの本の品質を確認したかったんだよおおおお

 
ということで、CMYK改修後のコンクエ本(Amazon)は、同じ教会で購入してくださった方からお借りしました^^;
品質チェックをするには、著者であってもそのサイトで定価で購入しないといけないようです…汗
(※著者優待サービスは、品質チェックはできませんがAmazonよりもきれいな印刷の本を安く買えるのでその点は良いかも知れません)

ちなみにパブファン印刷のコンクエ本(CMYK)の表紙は、楽天のコンクエ本よりさらに青みがかってる感じで、裏表紙のマグラさんたちは若干くすんだ感じになっていました。表紙の黒はパブファンが一番きれいに出てるように思いましたけどね。そして本文の質は良く、白抜き部分もきれいに印刷されていました。(なので本文はパブファンが一番きれいかも。見本よりも質良かったけど、印刷場所が変わっているのだろうか??)

パブファンの本は読者の皆さんには購入できないので比較写真を載せませんが、購入するならAmazonよりも楽天が絶対いいと思います!

 

 

もう少しCMYKデータの彩度を調整しようかとも思ったんですが、楽天ブックスだと改修してからデータが置き換わるまでに2週間くらいかかるみたいだし(チェックできるまで長い…)、また友人にPDF編集を依頼しないといけないし、変えてみてまた印刷が変な色になったら嫌だし、そんなに何度も買って確認するのもきついし、、、悩んだのですが結局諦めました…。多分、ここにこだわり出すと、何度改修しても終わらない気がします。色の印象としては、RGB → CMYK変換のズレよりも、CMYKデータ → 印刷物のズレが大きいんですよね…。

色味は印刷する紙やインクの品質でも変わるし、自分が思う通りの色を印刷で出すのってほんと難しいですね。印刷所回って紙やインクを変えて検討することができればいいのですが(画集出す人とかはこのへんすごく腐心してるんじゃないかと想像しました)、今回はAmazonまたは楽天の印刷所に依存するので仕方ないなと汗

そして、元データの色といってもモニターによっても変わるだろうし、そもそも私が見えているのと同じ色に他人も見えているかというとちょっと違うだろうし(色覚は個人差ありますからね)、色って難しいな…と感じたのでした。

 

でもこれだけは言わせてくれ…

作者は、元データのあの色で出版したかったんだよぉぉおおお(叫)

 

2024年9月 MiK

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